海洋ごみ× 教育(ESDG)×モザイクアート プロジェクト
■事業概要
本事業は、北九州市が掲げる「SDGs未来都市」の理念に基づき、「海洋ごみ × 教育 × モザイクアート」を融合した、新たな地域モデルの創出を目的とした企画です。海洋ごみや海岸清掃活動の記録を写真素材として活用し、「美しさ×痛みの共存」をテーマにモザイクアート作品として再構成します。これにより、海洋ごみ問題を単なる環境課題としてではなく、私たちの生活や社会の在り方と結びついた問題として可視化します。本展を通じて、子どもから大人まで幅広い世代が、環境問題を「知る」だけでなく「自分ごと」として捉え、考え、対話し、行動へとつなげる学習機会を提供します。
なぜ海洋ごみなのか?
UNEP(国連環境計画)
国際的な推計では、毎年約800万トンものプラスチックが、河川や沿岸部から海へ流出しているとされています。その海洋ごみの約8割は陸上から河川を通じて海へ流れているという研究結果が出ています。現在の傾向が続いた場合、2050年ごろに海洋プラスチックの総重量が、魚類など海洋生物の総重量を上回る可能性がある。と、指摘されています。
From Pollution to Solution: A Global Assessment of Marine Litter and Plastic Pollution(2022)
・Ellen MacArthur Foundation
The New Plastics Economy: Rethinking the Future of Plastics(2016)

■企画の主旨
1. 美しさと痛みの共存
海洋ごみは単なる漂流物ではなく、私たち人間社会の消費行動や無関心が生み出した結果であり、同時に地球環境が受けた“痛み”の記録でもあります。本企画では、「美しさ=海」「痛み=海洋ごみ」という対立する要素をモザイクアートとして再構成し、一つの作品として提示します。
2. モザイク表現の意図
清掃活動の記録や海洋ごみの実態を、モザイク表現として集積・可視化することで、海洋ごみ問題の深刻さを感覚的に理解するための表現としています。数値では伝わりにくい現実を、視覚的事実として提示することを目的としています。
3. モノクロと色彩の対比構造
モノクロは海洋ごみ問題の重さや現状を、色彩は子どもや未来、希望を象徴します。この対比構造により、問題提起と同時に、未来へ向かう可能性を内包した表現を行います。
4. 余白の教育的意義
作品の随所に意図的な余白を設けることで、観覧者が一方的に答えを受け取るのではなく、「問い→思考→対話→行動」へとつながる内省の時間を生み出す空間設計としています。
5. 放課後デイサービスの子どもたちによる作品展示
放課後デイサービスに通う子どもたちが、自身の感じた問いや感性を作品として表現し、展示を通じて観覧者に問いかけます。子ども主体の視点を通じて、大人や社会に新たな気づきを促す構成としています。
■目的・意義
1. 環境教育の深化
海洋ごみを「視覚化された教材」として提示を行い、子どもたちの環境意識の基盤形成を図ります。
2. 市民参加型教育モデルの構築
海岸清掃やワークショップを通じ、地域市民が主体的に関わる参加型の教育モデルを構築します。
3. 北九州市発・環境教育モデルの発信
本事業は北九州市環境学習課の後援を受けて実施されており、「北九州市発」の環境教育モデルとして、将来的な全国展開や他地域への波及を見据えています。
4. 大人への再教育(生涯学習)
子ども主体の構造を通じて、大人自身が気づきを得る再教育(リスキリング)の機会を創出し、生涯学習としての環境教育を実践します。
